手延素麺「揖保乃糸」
手延素麺「揖保乃糸」、そのきめこまやかな風味は夏の食卓に一番喜ばれる料理といえるでしょう。小麦粉に食塩水を加え、よく練り合わせて麺の生地を丁寧に引き延ばし、一本の素麺に仕上げていきます。麺の生地は短時間で細く引き延ばそうとすると切れてしまいます。無理なく縒(よ)りを掛けながら延ばせるだけ引き延ばし、ねかし(熟成)を十分にとった後、引き延ばしていきます。 揖保乃糸はこの「ねかし(熱成)」と「延ばし」の工程を数回繰り返して丹念に作りあげられます。
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1.捏前(こねまえ)工程
小麦粉・食塩水をこね合わせ、素麺の生地を作ります。 -
2.板切(いたぎり)工程
板切作業 ①
よくこねたそうめんの生地を熟成させ、幅約10cm、厚さ約5cmの麺帯(めんたい)にし、採桶(さいとう)と呼ばれる桶に巻き込んでいきます。板切作業 ②
麺帯を数本合わせて、ロールに通し1本にします。その1本になった ものを、さらに数本合わせて1本にと、繰り返していきます。
- 提前(こねまえ)工程
- 板切(いたぎり)工程
- 小より工程 油返し作業
- 小より工程 細目作業
- 小より工程 小均(こなし)作業
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3.小より工程 油返し作業
麺帯をロールに通して、ねじるように縒(よ)りをかけながら、直径約20mmの麺紐(めんひも)にしていきます。4.小より工程 細目作業
約2時間ねかせた麺紐に縒りをかけながら、
ロールで直径約12mmの細さにします。5.小より工程 少均(こなし)作業
約1時間ねかせた麺紐にさらに縒りをかけながら、
直径約6mmまで細長くしていきます。
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3.小より工程 油返し作業
麺帯をロールに通して、ねじるように縒(よ)りをかけながら、直径約20mmの麺紐(めんひも)にしていきます。 -
4.小より工程 細目作業
約2時間ねかせた麺紐に縒りをかけながら、
ロールで直径約12mmの細さにします。 -
5.小より工程 少均(こなし)作業
約1時間ねかせた麺紐にさらに縒りをかけながら、
直径約6mmまで細長くしていきます。
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6.掛巻(かけば)工程
約4時間ねかせた麺紐を、掛巻機を使って、麺紐に縒りをかけながら、2本の管(くだ)に8の字を描くようにかけていきます。そして室箱(おも)と呼ばれる箱に納められます。
- 掛巻(かけば)工程
- 小引(こびき)工程
- 小分(こわけ)工程
- 門干(かどぼし)工程
- 切断工程
- 計量結束箱詰工程
- 製品検査工程
- 倉庫熟成工程
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6.掛巻(かけば)工程
約4時間ねかせた麺紐を、掛巻機を使って、麺紐に縒りをかけながら、2本の管(くだ)に8の字を描くようにかけていきます。そして室箱(おも)と呼ばれる箱に納められます。 -
7.小引(こびき)工程
約3時間後、室箱から取り出した麺紐を、熟成の進み具合や翌日の天候を考えながら、約50cm程に引き延ばす試し引きを行います。その後道具を調整して効率的に延ばしていきます。小引作業を終えた麺紐は、再び室箱に納められ翌朝まで約15時間、ゆっくり熟成させます。 -
8.小分(こわけ)工程
室箱から熟成した麺紐を取り出し、約1.3mまで延ばします。
9.門干(かどぼし)工程
小分けされた麺紐を「はた」 につけ、約2mまで徐々に延ばし、麺に「ハシ」を入れて均等にさばきます。乾燥室の温度、湿度や天井扇からの風の流れをみて、均一に乾燥させていきます。-
10.切断工程
麺の水分を約12%程度に乾燥させたそうめんを19cmの長さに切断し、切断面の目視チェックをします。 -
11.計量結束箱詰工程
切断したそうめんを組合員コードを刻印した把紙で50gずつ結束し、金属検出機を通し、目視による最終品質チェックをおこないながら箱詰めします。 -
12.製品検査工程
検査指導員により、品質の格付検査がおこなわれます。 -
13.倉庫熟成工程
格付検査を終えた「揖保乃糸」は、専用保管倉庫に入庫します。